機体解説
ZGMF-X42Sデスティニーと共に開発されたザフト軍の最新鋭MSであり、
前大戦で多大な戦果を収めたフリーダム、ジャスティスの二機を参考にし、
デスティニーの片翼として作られた兄弟機。
開発の陣頭指揮は最高評議会議長ギルバート・デュランダルが行い、
デスティニー、レジェンドと同様の「ハイパーデュートリオン(Hyper Deuterion:HD)エンジン」を
主機関として搭載しており、内部フレームへのPS装甲の採用、各部装甲のスライド機構、
次世代推進機関の採用など、基本的な性能はデスティニーと差異はない。
本機の武装は全レンジに対応できるデスティニーと異なり、重射撃兵装で統一されている。
頭部には専用のスコープが搭載され、内部のロックシステムと連動し、 高速機動戦闘時にも高い命中精度を誇る。
これらの兵装は後方支援が目的ではなく、デスティニーに搭載しきれない
余剰火力を持たせることにより、殲滅能力を補強させることを主眼に置いて採用されている。
また、その際に射撃戦に最適なヴァリアブルフェイズシフト装甲の硬度が選択されているため、
同装甲のアクティブ時にはその発色も異なる。
本機は兄弟機であるデスティニーとの連携を主眼に置いた機体ではあるが、
取り回しの悪い武装での高速機動戦闘を要求されるため、
連携の難度がパイロットに大きく依存することになってしまった。
そのため、デスティニーが実戦投入された際にシン・アスカと同部隊のルナマリア・ホークが
搭乗者として任命されることになる。
武装
・MMI-GAU26 17.5mmCIWS
両側頭部に内蔵された近接防御機関砲。
先行のセカンドシリーズ機に装備された20mmCIWSよりも小径化されている。
・MA-M941 ヴァジュラビームサーベル
インパルスなどセカンドステージ機に採用されたものと同装備のスピンオフ。
非使用時は腰部サイドカバーのサーベルラックに収納されている。
・GMF39 四連装ミサイルランチャー (AGM141 ファイヤーフライ誘導ミサイル)
X56S/γブラストインパルスと同装備のミサイルランチャー。
脚部に搭載され、AGM141「ファイヤーフライ」誘導ミサイルの発射管が片側4つずつ、計8つ備えられている。
・MMI-M15E クスィフィアス3レール砲
フリーダムに装備されていた“クスィフィアス”を発展改良させたレール砲兼AMBACユニット。
速射性が高く、多数の敵に同時に攻撃を行なう。
砲撃時にのみ機体正面に展開され、普段は二つ折りの状態で腰部左右に
AMBACユニットとして装備されており、機体の姿勢制御に関わっている。
下部にスラスター兼ダクトを備えており、推進器としての機能も持つ。
・MMI-X340 パルマフィオキーナ掌部ビーム砲
左右の掌底に内蔵された短射程のビーム砲。
ビーム砲と言うよりは、むしろ開放型のビームジェネレーターに近いデバイスである。
デスティニー独自の兵装であり、過去のMSにこれと類似した武装を搭載した例は皆無。
故に戦術バリエーションも未知数である。
・MA-BAR73/BST 280mm強化型ビームライフル
背部ウェポンラックに2丁装備された大型ビームライフル。
デスティニーのものに比べ、威力は勝るが大型で取り回しも悪く、
どちらかと言うとX56S/γブラストインパルスのM2000ケルベロスに近いコンセプトの武装。
通常は二つ折りになっており、このままでも使用するが、
レンジによってはバレルを展開して狙撃モードへと移行する。
さらに前後に連結して超射程のロングビームライフルとしても使用でき、
最大出力ではデスティニーの「M2000GX 高エネルギー長射程ビーム砲」を上回る出力を得る。
本兵装は頭部のスナイプセンサーと連動し、高速機動戦闘時にも高い命中精度を誇る。
・MX2351 ソリドゥス・フルゴール ビームシールド発生装置
両手甲部に設置された光学防御装備。
展開中でも内側からの攻撃は素通りし、攻撃と防御を同時に行うことができる。
その技術はユーラシア連邦が開発した光波防御帯シールドが源流であると言われ、
何らかの経緯でプラントに流出したものとされる。
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